本記事では日本の高配当株である「日本エスコン(8892)」について、高配当株投資でFIREをした株タヌが銘柄分析をしています。
記事作成時点の配当利回りは4.69%。
不動産の会社で、中部電力の子会社だよ
直近の2024/3期は15カ月間という変則決算になっています。業績や配当を調べるときは要注意です。
NISAでの投資先としてどうなのか、本記事にて考察していきます。
結論を先にいうと
株タヌは新NISAの高配当株投資先として「積極的には検討しない」
です。
はぜひ最後まで読んでみてください。
このコンテンツは情報の提供を目的に作っていて、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断・責任にてお願いします
日本エスコン(8892)の概要
銘柄コード | 8892 |
業種 | 不動産業 |
決算月 | 3月 |
市場 | 東証プライム |
株価 | 1,024円 |
時価総額 | 1,009億円 |
予想配当利回り | 4.69% |
配当権利月 | 3月 |
株主優待 | あり(クオカード) |
優待権利月 | 9月 |
期末一括配当だね
配当金:高利回り&累進配当
一株当たりの配当金:累進配当が続く
IRバンクで確認できる範囲内では、2013/12期から減配はありません。
配当維持もしくは増配を続けています。
今期の2025/3期は配当維持の予想です。
10年以上減配がないのは1つの判断材料になるね
配当性向:最近は40%台
配当性向は2024/3期で45.5%。
今期の2025/3期も45.8%と同程度の予想となっています。
上昇傾向が続いていましたが、ようやくひと段落といったところでしょうか。
40%台だとそれほど余力は大きくないね
配当利回り推移:平均値が4.5%超え
予想配当利回りは、平均値で4.6%ほどとかなりの高水準で推移してきました。
できれば5%前後で投資できる機会を狙いたいね
配当方針:累進配当
第5次中期経営計画(2025年3月期から2027年3月期までの3カ年を対象)においても累進的配当政策を継続
(出典:2024/4/24付「剰余金の配当に関するお知らせ」)
第2次中計からの累進配当を継続しています。
少なくとも2027/3期までは累進配当政策が続く見込みです。
累進配当を明言しているのは心強いね
業績・株価指標:一部不安が残る
株価推移
まずは1年チャートを見てみましょう。
上昇傾向です。
直近はやや調整気味だね
1年間という幅で見た場合、チャート的には高くも安くもなくといった具合です。
続いて、より長期間の10年チャートも見てみましょう。
長期的には株価が伸びてきています。
10年チャートでみた直近の割安感は、移動平均線を超えてきており特段なさそうです。
売上高・営業利益:増収・増益傾向
リーマンショック後の2009/12期に赤字転落となっています。
しかしその後は順調に売上高も、営業利益も伸びてきました。
これまでのところ、業績は好調です。
2024/3期は15ヶ月の変則決算だから注意が必要だね
営業利益率:良好
営業利益率は10%台後半での推移が続いています。
同業他社との比較でも、利益率は高めです。
キャッシュフロー:不安が残る
営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローともにマイナスのことが多いです。
少々不安が残りますね。
現金等は財務キャッシュフローのプラスにより増加しています。
EPS:直近は足踏み状態
EPSは直近は足踏み状態ですね。
2019/12期の数値をなかなか超えられずに推移しています。
ROE:良好
2013/12期以降はずっと10%超です。
一般的な合格水準とされる8%を超えており、収益性は良好です。
PER:概ねフェアバリュー
予想PERは9.8倍。
過去2年、過去5年のレンジ、チャートの推移からすると、割安でも割高でもなさそうです。
予想PERだけで考えると概ねフェアバリューかな
PBR:やや割安
続いてPBRは1.35倍。
過去2年では割高です。
しかし5年レンジとチャートで考えると、今の水準はやや割安といえそうですね。
自己資本比率
自己資本比率は一般的な目安とされる30%を下回っており、財務健全性は少々不安です。
当社資料によれば、「想定以上の投資計画進捗」によるものとなっています。
負債の増加が影響しているよ
まとめ:新NISAの高配当株投資先として「積極的には検討しない」か
今回は不動産デベロッパーである「日本エスコン」について銘柄分析をしました。
これまでの内容を株タヌの目線で総括すると次のとおりです。
魅力を感じる点
気になる点
新NISAで日本エスコンをどう考えるか
本記事の作成を通しての株タヌの所感は
新NISAの高配当株投資先として「積極的には検討しない」
です。
たしかに「高配当かつ累進配当」は魅力的。
一方で気になったのは、キャッシュフローや財務面に不安があったり、当社ならではの強みや堀といった点をはっきりと理解できなかったことです。
また最近は不動産銘柄の好業績が続いていますが、金利上昇時や不景気の際に、どれほど自分が確信をもって保有できるか正直自信がありません。
加えて、NISA口座では非課税の恩恵をできるだけ受けるためにも、トータルリターンを重視した投資をしたいところです。
それらを踏まえると、日本エスコンをNISA口座で保有するということは、積極的には検討しにくいですね。
株価や配当利回りが納得ゆく水準であれば、NISA口座ではなく特定口座での保有を検討することになりそうです。
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