本記事では日本の高配当株である「ビジネスブレイン太田昭和(9658)」について、高配当株投資でFIREをした株タヌが銘柄分析をしています。
記事作成時点の配当利回りは3.62%。
会計コンサルの会社で、連続増配銘柄だよ
特徴的な社名の会社ですが、知らない人も多いと思います。
ですが業績堅調の連続増配銘柄であり、配当利回りもまずまずの高配当です。
NISAでの投資先としてどうなのか、本記事にて考察していきます。
はぜひ最後まで読んでみてください。
このコンテンツは情報の提供を目的に作っていて、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断・責任にてお願いします
ビジネスブレイン太田昭和(9658)の概要
銘柄コード | 9658 |
業種 | 情報・通信 |
決算月 | 3月 |
市場 | 東証プライム |
株価 | 2,072円 |
時価総額 | 264億円 |
予想配当利回り | 3.62% |
配当権利月 | 3月、9月 |
株主優待 | あり(クオカード) |
優待権利月 | 3月 |
まずまずの高配当に加えて、株主優待があるのはうれしいね
配当金:12期連続増配中。13期連続増配へ
一株当たりの配当金:連続増配長い
IRバンクで確認できる範囲内では、2012/3期より連続増配となっています。
現在12年連続増配中。
2024/3期の増配も実現した場合には連続増配年数が13年となります。
順調に配当が伸びているね
配当性向:概ね30%前後
配当性向は2023/3期で32.3%。
多少の波はありますが、概ね30%前後で推移しています。
ただし後述するように、2024/3期から配当性向が40%に引き上げられます。
配当性向40%だと余力十分とはいえないけど、無理もなく、バランスがいいね
配当利回り推移:高水準が継続
配当利回りはこれまで2%後半が続いていましたが、最近では3%台が定着してきました。
配当利回りの上昇は、配当性向引き上げによるものです。
過去推移でみると、現在は配当利回りベースでは割安に見えるね
配当方針:配当性向40%
配当性向40%を基本に実施
(出典:2024年3月期第2四半期決算説明会資料)
配当方針は2023年5月11日付の発表で、従来の配当性向30%から40%に引き上げられました。
配当方針に増配への言及はありません。
連続増配年数は長いけど、業績悪化の場合には減配も想定しておいた方が無難かな
業績・株価指標:業績良好で割安感アリ
株価推移
まずは1年チャートを見てみましょう。
概ね横這いの状態が続いています。
直近では下落によって移動平均線を下回ってきました。
配当性向引き上げ後に上昇したけど、その後に戻してきているね
1年間という幅で見た場合、チャート的には若干の割安感がありそうです。
続いて、より長期間の10年チャートも見てみましょう。
長期的にはしっかりと株価が成長しています。
10年チャートでみた直近の割安感は、長期だと特段割安な水準にあるとはいえなさそうです。
売上高・営業利益:増収・増益傾向
リーマンショック後の2010/3期に赤字転落となっています。
しかしその後は順調に売上高も、営業利益も伸びてきました。
これまでのところ、業績好調です。
2024/3期の大幅な増益は、子会社株式売却によるものだよ
営業利益率:ややもの足りない
営業利益率は9%に満たない水準での推移が続いており、少しもの足りなさを感じます。
利益率は必ずしも高くなさそうです。
2024/3期に利益率が跳ね上がっているのも、子会社株式売却によるものだよ
キャッシュフロー:営業CF、フリーCFともにプラス推移が続く
リーマンショック後の2010/3期を除いて営業CFはプラスで推移しています。
フリーCFはプラスマイナスを行き来するような感じですが、現金等は増加傾向です。
キャッシュ面に関してはまずまずといったところでしょうか。
EPS:上昇傾向
EPSも概ね上昇傾向です。
2024/3期は繰り返しになりますが、子会社株式売却により大幅増となっています。
それを除いても順調にEPSは伸びてきていますね。
ROE:良好
ここ5年ほどは10%を超えて推移しています。
一般的な合格水準とされる8%を超えており、収益性は良好です。
なお2020/3期が非表示となっているのは、2021/3期から国際会計基準(IFRS)へ移行した関係と思われます。
PER:かなり割安
予想PERは1.7倍。
過去2年、過去5年というレンジでも最低ラインに位置しています。
ただしこれは2024/3期の子会社株式売却による利益計上によるもので、その点割り引いて考える必要がありそうです。
他の指標と併せて総合的に見た方が良さそうだね
PBR:かなり割安
続いてPBRは0.85倍。
こちらも過去2年、5年レンジでともに最低ラインです。
PBR1倍割れ銘柄だね
自己資本比率
自己資本比率は一般的な目安とされる30%を上回っており、財務健全性はしっかりしています。
問題なし
まとめ:新NISAの高配当株投資先として「悪くない」か
今回は企業会計コンサルの会社である「ビジネスブレイン太田昭和」について銘柄分析をしました。
これまでの内容を株タヌの目線で総括すると次のとおりです。
魅力を感じる点
気になる点
新NISAでビジネスブレイン太田昭和をどう考えるか
本記事の作成を通しての株タヌの所感は
新NISAの高配当株投資先として「悪くはない」
です。
これまでの業績や連続増配の実績を考えると、NISA口座での投資も悪くなさそうです。
しかしNISA口座における主力銘柄とするには好材料が足りない、というのが正直なところ。
「投資銘柄数を増やして分散させたい時の選択肢として」という温度感でいます。
まずは2025/3期からの新たな中期経営計画の内容を見定めたいですね。
(追記)
本記事作成後に四季報を見たところ、「減配の公算」となっていました。一部事業の停滞や株式売却益がなくなることで営業減益を見込んでいるためです。一方、ビジネスブレイン太田昭和の2023年5月11日付のIR資料では、子会社株式の売却で得た資金の一部について「株主還元の原資としていく予定」ともあります。これら情報をどう判断するかも、投資の上で重要な要素になりそうです。
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