【銘柄分析】船井総研HD(9757)~連続増配かつ高配当のコンサル大手

9757船井総研ホールディングスの銘柄分析記事 銘柄分析

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本記事では日本の高配当株である「船井総研ホールディングス(9757)」について、高配当株投資でFIREをした株タヌが銘柄分析をしています。

記事作成時点の配当利回りは3.04%

株タヌ
株タヌ

独立系のコンサル大手で、連続増配銘柄だよ

業績堅調かつ連続増配銘柄と、高配当株投資にとって魅力的にも思える船井総研。

これまでは配当利回りが低かったのですが、この頃は3.00%を超える場面も。

NISAでの投資先としてどうなのか、本記事にて考察していきます。

  • 新NISAで高配当株投資をする人
  • 船井総研について他の投資家がどう考えているか興味がある人
  • ウォッチリストに入れる高配当株を探している人

はぜひ最後まで読んでみてください。

このコンテンツは情報の提供を目的に作っていて、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断・責任にてお願いします

船井総研ホールディングス(9757)の概要

銘柄コード9757
業種サービス業
決算月12月
市場 東証プライム  
株価2,468円
時価総額1,234億円
 予想配当利回り 3.04%
配当権利月6月、12月
株主優待 あり(クオカード) 
優待権利月12月
マネックス証券、moomoo証券を参考に作成(2024/3/29時点)
株タヌ
株タヌ

中小型株だね。株主優待があるのはうれしい

  • 独立系の経営コンサル大手
  • 事業の種類は①経営コンサル(売上の70%)、②ロジスティクス(14%)、③デジタルソリューション(16%)の3つ
  • 中堅・中小企業に強く、日本最大級
  • 2020年代は「デジタル拡大期」と位置づけ。デジタルソリューション事業の伸長に重点
  • 創業は1970年で、業歴50年超
  • 採用・教育・離職率低減など「人材」に力点
  • 主な経営上のリスクは、原材料費高騰や人手不足による中小企業の事業環境悪化

配当金:13期連続増配中、14期連続増配へ

一株当たりの配当金:減配歴あるも連続増配長い

9757船井総研の配当金の推移(出所:マネックス証券)
配当金の推移(出所:マネックス証券)

リーマンショック後の2010/12期に減配歴があります。

2011/12期からは増配が続いており、2024/12期の増配も実現した場合には連続増配年数が14年となります。

株タヌ
株タヌ

きれいな右肩上がりだね

配当性向:高め

9757船井総研の配当性向の推移(出所:マネックス証券)
配当性向の推移(出所:マネックス証券)

配当性向は2023/12期で60.6%

チャートで見れる範囲内でもずっと40%を超えています。

配当政策による部分が大きいですが、配当性向は高めです。

株タヌ
株タヌ

余力は大きくないので、増配を期待するには業績伸長が欠かせないかな

配当利回り推移:いよいよ高配当に

9757船井総研の予想配当利回りの推移(出所:マネックス証券)
予想配当利回りの推移(出所:マネックス証券)

配当利回りはこれまでの1%~2%台を抜けて、直近ではいよいよ3%台になってきました。

配当利回りが上がっている理由は

  • 増配により配当が増えているものの
  • 株価が横這いのため

です。

株タヌ
株タヌ

配当利回り3.00%は高配当株といえるかどうかの境目だね

配当方針:配当性向55%以上+増配継続

配当性向で55%以上、総還元性向で60%以上+増配継続
(出典:当社の統合レポート 2023)

2023年~2025年の中期経営計画では「配当性向55%以上+増配継続」が配当方針となっています。

これまでの連続増配実績も十分

少なくとも現在の中期経営計画期間中は、増配を期待できそうです。

株タヌ
株タヌ

配当性向55%以上は、一般的にはけっこう高めでちょっと気になるかな

業績・株価指標:業績良好で割安感アリ

株価推移

まずは1年チャートを見てみましょう。

9757船井総研HDの1年チャート(出所:マネックス証券)
9757船井総研HDの1年チャート(出所:マネックス証券)

横這いか若干の下落トレンドです。

株タヌ
株タヌ

直近は移動平均線付近を行ったり来たりしているね

1年間という幅で見た場合、チャート的には割安感があるともないともいいづらいです。

続いて、より長期間の10年チャートも見てみましょう。

9757船井総研HDの10年チャート(出所:マネックス証券)
9757船井総研HDの10年チャート(出所:マネックス証券)

2018年以降、おおむね横這いとなっています。

次の項目で見ていくように、業績は堅調なのですが、株価は足踏み状態が続いていますね。

10年チャートでも移動平均線近傍にあり、チャート的には短期、長期ともに割安でも割高でもないといった感じです。

売上高・営業利益:増収・増益傾向

9757船井総研の売上高、営業利益の推移(出所:マネックス証券)
売上高、営業利益の推移(出所:マネックス証券)

リーマンショック後に売上高も、営業利益も減少した時期があります。

しかしその後は増収、増益が続いており、業績は堅調といえそうです。

株タヌ
株タヌ

コロナショックを挟んでも、利益が伸び続けている点は頼もしいね

営業利益率:高収益

9757船井総研の営業利益率の推移(出所:マネックス証券)
営業利益率の推移(出所:マネックス証券)

営業利益率は概ね20%超と、収益性はかなり高いです。

株タヌ
株タヌ

日本の企業で恒常的に20%を超えているのは珍しい気がする

キャッシュフロー:営業CF、フリーCFともにプラス推移が続く

9757船井総研の営業CF、現金等、フリーCFの推移(出所:マネックス証券)
営業CF、現金等、フリーCFの推移(出所:マネックス証券)

営業CFもフリーCFもともにずっとプラスで推移しています。

現金等も概ね増加傾向。

キャッシュの創出力が高くて好印象です。

EPS:上昇傾向

9757船井総研のEPSの推移(出所:IR BANK)
EPSの推移(出所:IR BANK)

EPSも概ね上昇傾向です。

きれいに伸びてきています。

ROE:高収益率

9757船井総研のROEの推移(出所:マネックス証券)
ROEの推移(出所:マネックス証券)

一般的な合格水準とされる8%を大きく超えてきており、収益性は良好です。

さらに右肩上がりでROEが向上してきている点も良いですね。

PER:かなり割安

9757船井総研の予想PERの推移(出所:マネックス証券)
予想PERの推移(出所:マネックス証券)

予想PERは21.5倍。

過去2年、過去5年というレンジでもかなり低い方に位置しています。

株タヌ
株タヌ

PERを見る限りは、割安感があるね

PBR:やや割安

9757船井総研の実績PBRの推移(出所:マネックス証券)
実績PBRの推移(出所:マネックス証券)

続いてPBRは4.71倍。

こちらは過去2年レンジでは真ん中、5年レンジではやや割安です。

自己資本比率

  • 79.2%

自己資本比率は一般的な目安とされる30%を大きく上回っており、財務健全性はしっかりしています。

株タヌ
株タヌ

問題なし

まとめ:新NISAの高配当株投資先として「積極的に検討したい」

今回は中堅・中小企業向けの経営コンサルとして日本最大級である「船井総研ホールディングス」について銘柄分析をしました。

これまでの内容を株タヌの目線で総括すると次のとおりです。

魅力を感じる点

  • 2024/12期で連続増配年数14年となる見込み
  • PER,PBR,予想配当利回りのいずれで見ても現在は割安感アリ
  • 業績堅調で、利益率やキャッシュフローも良好
  • 配当方針に「増配」を掲げている
  • 人材確保のために、離職率低減に向けた取り組みなどをちゃんとしている

気になる点

  • 配当性向60%超。増配には業績伸長が不可欠か
  • 利回りが上がってきたとはいえ配当利回り3.0%前後だと少しもの足りない
  • リーマンショック後の減配や高い配当性向を考えると、長期的には減配について意識しておいた方が良さそう
  • 中小企業の経営環境悪化が、当社にとっての事業機会としてではなく、悪い方に作用する可能性

新NISAで船井総研HDをどう考えるか

本記事の作成を通しての株タヌの所感は

株タヌ
株タヌ

新NISAの高配当株投資先として「積極的に検討したい

です。

配当性向が高めであることなど、気になる点はもちろんあります。

ですがそれを上回る魅力があり、「負けない投資」が必要な新NISAで、十分検討に値すると考えています。

また「これから人手不足や後継者不足など中小企業を取り巻く環境が厳しくなっていく中、経営コンサルが頼られる機会も増えるのではないか」ということを考えると、当社が業績を伸ばしていく余地も十分にありそう。このようなストーリーが自分の中にあるので、この筋書きに沿って投資を検討したいです。

今回の分析で使用した主なツール
moomoo証券- 米株24時間取引・株価・投資情報

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