高配当株投資に必須の「銘柄分析」。
銘柄分析をしないまま高配当株投資をすると、減配や無配に陥る銘柄に投資してしまうなど、不本意な結果を招きやすくなります。
しかし
銘柄分析って何をしたらいいんだろう……
どんなツールを使って、どの数字を見たらいいかわからない……
という人も多いでしょう。
この記事を書いている筆者自身もそうでした
そこでこの記事では、高配当株投資で生活している株タヌが銘柄分析ツール(銘柄スカウター)を使った銘柄分析のやり方を、画像つきで解説。
銘柄分析ができるようになれば、情報に振り回されずに、自信をもって高配当株に投資ができるようになります。
記事の前半では
- 銘柄分析のやり方
- 銘柄スカウターをおすすめする理由
について解説し、記事の後半では
- 銘柄スカウターでは足りない部分の補足
- Q&A
について説明しています。
銘柄スカウターを使った銘柄分析のやり方
今回紹介する銘柄スカウターは、マネックス証券提供の無料分析ツールです。
マネックス証券を使ったことがないでも、どんな分析ができるか見ておくと良いよ
実際の使用画面を載せているため、「どんな情報が見られるのか」を具体的にチェックしていきましょう。
- STEP1見たい銘柄のページ下部の「銘柄分析」をタップして銘柄スカウターを開く
- STEP2「概要」タブで基本的な指標をまずチェック
特に時価総額と自己資本比率はここでしっかり見ておきます
・時価総額:小型株~大型株かで値動きが変わる
・自己資本比率:一般的な目安30%を上回っているか
- STEP3引き続き「概要」タブで企業の説明を読む
どんなことをしている会社なのか、ここで理解しておきましょう
「取扱商品」まで読むと、かなりイメージもつかめるはずです
- STEP4「企業分析」タブで売上と営業利益を確認
ここから具体的な業績推移を見ていきます
まずは売上高が伸びているか、本業のもうけを示す営業利益が伸びているかを確認しましょう
- STEP5「利益率」をタップして収益性を確認
営業利益率とROEから収益性が高いかどうかチェックします
・営業利益率:同業他社と比較
・ROE:一般的な目安8%を上回っているか
- STEP6引き続き「企業分析」タブでキャッシュフローを見る
キャッシュフロー推移でキャッシュを生み出せているか見ます
・営業CF:基本的にプラス推移か。増加傾向にあるか
・現金・現金等価物:増加傾向にあるか
- STEP7「チャート」タブから株価推移をチェック
まずは10年チャートで、長期で株価が伸びているか見てみましょう
移動平均線も表示すると、今が割高か割安かを考える材料の1つになります
- STEP8「配当・株主還元」から配当履歴をチェック
高配当株投資家として最も気になる配当推移をチェックします
マネックスでは最大10期分までの表示。よって連続増配年数が10年以上の銘柄でも「9期」と表示される点には注意しましょう
配当が増加傾向にあるか、減配歴はないか、などしっかり確認します
- STEP9引き続き「配当・株主還元」タブで配当性向をチェック
配当性向の推移を見て、無理な配当を出していないか確認します
株タヌの感覚は次のような感じ
・配当性向30%未満:余力あり
・配当性向30~50%:普通
・配当性向50%超:余力あまりなし。要警戒
- STEP10「株価指標」タブからPERで割安感をチェック
ここからは株価の割安度を考えていきます
まずは予想PERの推移から見ていきましょう
・予想PERレンジ:過去5年間の中で低い方か
・PERのチャート:平均値を下回っているか
- STEP11続いてPBRからも割安度をチェック
PERに続いてPBRからも割安度を考えてみます
PERと同様、過去のレンジ、チャートから現在が低い水準にあるか(=割安か)をチェックしましょう
- STEP12予想配当利回りの推移からも割安感の確認
PER、PBRに続き予想配当利回りの過去推移から現在の割安感を確認します
過去平均を超えているかどうかなどをチェック。ただし急激な増配や配当性向の引き上げなど、配当政策の変更による影響がないかには注意しましょう
これでざっくりとした銘柄分析は終わりです。
マネックス証券のアプリなら、スマホ1つでこれだけの分析ができます。
しかも無料です。
昼休みや外出先で急に気になる銘柄が出てきた時でも、これならその場でさっと銘柄分析できるね
簡単な銘柄分析をするだけで、SNSなどで気になりそのまま投資してしまうよりも、はるかにましな投資判断ができるようになります。
もちろん銘柄スカウターでの分析をクリアしたら、その企業のIRページなどを引き続き確認するのが、銘柄分析の基礎基本ではあります。
高配当株投資で銘柄スカウターをおすすめする理由3つ
調べてみると色々と出てくる銘柄分析ツール。
株タヌがその中でもマネックス証券の「銘柄スカウター」をおすすめする理由について解説します。
高配当株投資で必須の銘柄分析に使える
まずは銘柄スカウターなら「基本的な銘柄分析をこれ1つ」でできるからです。
高配当株投資はインデックス投資と違って、銘柄分析が必須。
私がいくつか銘柄分析ツールを使ってきた中で、銘柄スカウターは使い勝手が一番よく、今では日々の投資に欠かせません。
気になる高配当株が見つかったら、まずは銘柄スカウターでチェックしています。
無料かつ高機能
無料で使える点も見逃せません。
しかも高機能!
私が銘柄スカウターでよく見ている項目は、今回も紹介した次のとおり。
- 企業概要
- 10年チャート
- 業績
- 財務指標
- 配当データ
- 割安かどうかの判断材料
こうしたデータを見やすく表示してくれるため、細かい数字をうんうん考えながら見なくても理解できます。
多くの高配当株投資家が実際に使っている
銘柄スカウターをおすすめする理由3つ目は、多くの高配当株投資家が実際に使っているからです。
投資家のブログやSNSでよく見かけるね
色々なツールを試しても、最終的にマネックス証券の銘柄スカウターに落ち着く人が多いということですね。
それだけ多くの投資家にふるいにかけられた上で、「使う価値がある」と判断されているともいえます。
補足:銘柄スカウターで見られない「配当回数」も必ず確認を
今回はマネックス証券の銘柄スカウターを使った銘柄分析の方法について解説してきました。
ただ銘柄スカウターでは見られないけど、もう1つ併せてチェックしておきたい項目があります。
それは「配当回数」です。
配当が決算月だけの年1回なのか、中間・期末の年2回なのか。
なぜ配当回数もチェックしておきたいかというと、投資するかどうかの判断が変わる可能性があるからです。
例えば「7164 全国保証」という銘柄の場合、配当は決算月である3月の1回のみ。
そうすると9月中旬に
そろそろ3月決算銘柄の中間配当の権利日が来るぞ
と考えて、3月決算の全国保証に投資をしようとした時、
全国保証は3月の期末一括配当だから、9月に投資しても中間配当はもらえないのか……
配当が欲しいから別の銘柄を探そうか
と投資判断が変わる可能性が出てきます。
こういうケース、日本の高配当株投資ではけっこうあるんですよね。
銘柄スカウターで気になる高配当株を調べたら、「配当回数」も一緒にチェックするようにしましょう。
配当回数はmoomooアプリで簡単にチェック可能
銘柄スカウターで見れないなら、配当回数はどうやって確認するの?
と思われた人もいるかもしれませんね。
株タヌは、当ブログでもよくおすすめしているmoomoo証券の無料アプリからチェックしています。
下の画像のような感じです。
配当履歴から
をチェックできます。
マネックス証券の銘柄スカウターと同様に、スマホアプリからさっと確認できるので便利です。
銘柄分析用に
の2つをスマホに入れておくと、外出先でも布団の中でも気になった高配当株をすぐに分析できますね。
moomoo証券- 米株24時間取引・株価・投資情報
Moomoo Technologies Inc.無料posted withアプリーチ
銘柄スカウターについてのQ&A
- Q銘柄スカウターは無料で使える?
- A
無料です。ただし使えるのはマネックス証券に口座を開設している人のみです
- Qマネックスに口座を持っていないが口座開設は簡単か?
- A
簡単で、申込は10分もかかりません。スマホと本人確認書類があれば、オンラインですぐに申し込みできます
\ 公式サイト /株タヌYouTubeの動画1本を観るかわりに、さっと済ませちゃおう
- Qマネックスに口座を作るのが億劫だが銘柄スカウター以外にメリットはあるか?
- A
人によって様々ですが、例えば
・証券口座の使い分け(○○証券は長期投資用、△△証券は短期のトレード用など)
・リスク分散(アクセス集中で特定の証券会社で売買できなくなることがあるため、それへの備え。システムダウンは大事な場面で起きてしまいがち)
・ネット3大証券で唯一、iDeCoで「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に投資可能
などがあります
株タヌ株タヌは銘柄スカウターが使える「だけ」でも、マネックス証券に口座を持っている価値があると感じているよ
- Q銘柄スカウターにデメリットはある?
- A
無料で使えるため大きなデメリットは感じていません。強いて言えば、マネックス証券アプリを開いてから銘柄スカウターにたどり着くまでに、必要なタップ数が少し多いぐらいでしょうか
- Q銘柄スカウターは米国株も対応している?
- A
対応しています
- Q銘柄スカウターは銘柄分析以外にも使える?
- A
高配当株を探すための「スクリーニング」に使えます。特に”連続増配年数”を指定して高配当株を探せる点は、高配当株投資家にはたまらない機能です
こちらの記事でもう少し詳しく説明しています
- QPCでも銘柄スカウターは使える?
- A
PCでも使えます。PCでもスマホでも使えるため、非常に便利です
まとめ
この記事では、マネックス証券の銘柄分析ツール「銘柄スカウター」を使った銘柄分析のやり方を、画像つきで解説してきました。
SNSや雑誌で気になる高配当株が見つかった時、
のではなく
だけでも、不本意な投資を避けやすくなります。
自分なりに分析して納得した高配当株の株価や配当が成長していった時は、特にうれしいものです。
銘柄分析にはいろいろなやり方があります。
自分なりの方法がまだ確立していないという人は、まずはこの記事で紹介した方法を試してみてください。
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