本記事では日本の高配当株である「栗本鐵工所(5602)」について、高配当株投資でFIREをした株タヌが銘柄分析をしています。
記事作成時点の配当利回りは4.24%。
テーマ株化しつつある水道関連銘柄の1つだよ
水道管などのインフラ老朽化により、今後に期待が集まっている銘柄です。
NISAでの投資先としてどうなのか、本記事にて考察していきます。
結論を先にいうと
株タヌは新NISAの高配当株投資先として「好適だが今は買いにくい」
と考えています。
はぜひ最後まで読んでみてください。
このコンテンツは情報の提供を目的に作っていて、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断・責任にてお願いします
栗本鐵工所(5602)の概要
銘柄コード | 5602 |
業種 | 鉄鋼 |
決算月 | 3月 |
市場 | 東証プライム |
株価 | 4,905円 |
時価総額 | 628億円 |
予想配当利回り | 4.24% |
配当権利月 | 3月、9月 |
株主優待 | なし |
優待権利月 | なし |
鉄鋼セクターの小型株だね
配当金:大幅な増配も配当性向が気になる
一株当たりの配当金:累進配当
IRバンクで確認できる範囲内では、2011/3期から減配はありません。
配当維持もしくは増配を続けています。
2024/3期では大増配。
今期の2025/3期も、増配予想です。
累進配当銘柄といえそうな推移だね
配当性向:今期から高め
配当性向は2024/3期で37.6%。
低すぎず高すぎずという水準です。
ただし今期2025/3期は、配当性向50.5%の予想。
メーカーでこの水準となってくると、余力は小さく、楽観視はできないですね。
配当性向引き上げによる増配は一長一短だよ
配当利回り推移:過去推移でも相応の高利回り
予想配当利回りは、現在4.24%。
過去推移からすると現在は相応の高水準です。
ただし「配当性向の引き上げによる増配」で高利回りとなっている点には、留意しておいた方がいいでしょう。
日本株が人気化するなか、配当利回り4%台は魅力的だね
配当方針:配当性向50%以上
本中期経営計画期間においては「配当性向50%以上」を⽬標とする
(出典:『新中期3ヵ年経営計画2024~2026』より)
配当方針は、「配当性向50%以上」です。
ただしこれは2024年~2026年の経営計画期間中の方針です。
それ以降は変更の可能性があることは、頭に入れておきましょう。
業績悪化の際は「減配」も十分ありえそうな配当方針だね
業績・株価指標:業績は安定的だが割高感強め
株価推移
まずは1年チャートを見てみましょう。
キレイな右肩上がりです。
大きな買い場もなく、上昇が続いています。
続いて、より長期間の10年チャートも見てみましょう。
2023年頃からの株価上昇が著しいですね。
極端な上がり方をしているため、バリュー株投資家であれば投資をためらってしまうような推移です。
1年チャートでも10年チャートでも、直近では移動平均線を割ることもなく、手を出しにくい株価推移という印象です。
安く買いたい「逆張り投資家」には手を出しにくいチャートかな
売上高・営業利益:じわじわと成長
売上高も営業利益も、ここ10年ほどじわじわ伸びています。
リーマンショック前の2008/3期のみ営業赤字となっていますね。
バリバリの成長株という感じではないけど、安定感があるね
営業利益率:低めだが上昇傾向
営業利益率は5%前後での推移が続いています。
第一印象は「低い」ですね。
ただし同業他社比較だと、特段低いわけではありません。
現状ではやや物足りない水準のため、今後の利益率向上に期待したいですね。
キャッシュフロー:可もなく不可もなく
営業キャッシュフローはリーマンショック後はプラス推移です。
現金等は概ね横這い。
キャッシュ面は可もなく不可もなくという印象です。
EPS:長期では成長
EPSは長期的にはしっかり伸びてきています。
ROE:ものたりない
一般的な合格水準とされる8%を下回っており、収益性はものたりない水準です。
営業利益率と同様、収益性はいまひとつという印象ですね。
PER:割高
予想PERは11.9倍。
過去2年、過去5年のレンジ、チャートの推移からすると、割高な水準です。
過去推移との比較だけで考えると、ちょっと手が出づらいかな
PBR:割高
続いてPBRは0.73倍。
過去2年、過去5年レンジとチャートで考えると、PERに続きこちらも割高な水準ですね。
とはいえ最近よく注目されるPBR1倍は下回っています。
時流と併せてどう考えるかだね
自己資本比率
自己資本比率は一般的な目安とされる30%を超えており、財務は問題なしですね。
まとめ:新NISAの高配当株投資先として「好適だが今は買いにくい」か
今回は鋳鉄管メーカーである「栗本鐵工所」について銘柄分析をしました。
株タヌの目線で総括すると次のとおりです。
魅力を感じる点
気になる点
新NISAで栗本鐵工所をどう考えるか
本記事の作成を通しての株タヌの所感は
新NISAの高配当株投資先として「好適だが今は買いにくい」
です。
一定の魅力を感じる銘柄ですが、「今すぐに投資しなきゃ」とはなりませんでした。
チャートや株価指標で測ると、現在の割高感は否めません。
とはいえ、そもそもPERやPBRが低いです。水道関連銘柄として人気化することで、現在のバリュエーションが定着したり、さらに株価が上がったりということも可能性はあるでしょう。
そのあたりを自分がどう判断するかですね。
株タヌの目線としては、「現在の水準なら1株投資で様子見、相応の下落があれば新NISAで投資」。
新NISAでの投資先としては「好適だが今は買いにくい」と考えています。
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